ただの新緑の山歩きのつもりが、
ただモノではない場所へ…。
5月5日、陰暦卯月一日のお話の続きです。
ブナの巨木や奇木に
感嘆の声を上げながら、
『春は地面からやって来る』
そのままに。
やっとこさ、
この『丹沢の尻尾』でもある
三国連山の最高峰
『大洞山』山頂に到着!
『大洞山』と。
確かこちらの真下には
大御神(おおみか)の角取神社があって
角取山を御神体としており、
この山頂の大御神側に小さな祠があるのでは無かったっけ?
去年の6月と10月
なぜか二度もこの神社さんを訪れています。
その小さな祠を探しているわたしに
イヌ友は、早く先に行こうと促すので、
諦めて、歩き始めたら…
『あった!!!』
と、イヌ友。
え〜〜?
どれどれ???
金属の看板を発見!
この画像には、
やはり『小山町−大御神』とありました。
(当たり前なんだけど…)
角取神社 奥の院
入り口』
???
静岡側がつけたに違いない平成五年の金属板の前には、古びたポールがあったので、以前のものが朽ちてしまったのでしょう。
しかーし!!!
『入り口』の矢印の方向は…
少しの出っ張りがあり、
祠があるのなら、その上にあるだろう
と、
急勾配を、命からがら降りてみます。
それをつたって出っ張りの下に降りてみると…
もう〜〜
この横からの写真を撮るのが精一杯で、
祠の前には30センチくらいの足場は有るんだけど、
その下は奈落の底!
うわっ
わたし、高所恐怖症だった!
古の人々は
どうやってこの石祠を御安置したんだろう…
それにしても
神社なのに、『奥の院』とは…
相模國や伊豆國にまで広がったという
『角取講』風の祭り???
しかし、
『大御神』への探求は
これで一段落したのかも知れず、
なんだか、安堵…。
まだまだ、尾根道は続きます。
アザミ平というところで
やっと正面に富士山が見えました。
あと少し。
倒木が続きます。
木の根の浅さに驚きます。
降りに差し掛かると
黒いスコリアが目立ちます。
1707年富士山大噴火の際に積もった
『宝永スコリア』
300年経ち、かなり流れてしまっています。
ここはほんとうにカエデの仲間が多くて
カエデの赤ちゃんが顔を出しています。
『楓』
風の木なんだね。
今の時期、あちこちで小さな花を咲かせているけど、それは風媒花。
秋になると実り、
その種にはプロペラが付いていて
風に種を運んでもらう。
大風や台風は
山の木々を倒してしまうけど、
風が吹かなければ
受粉も種子散布も出来ない…
風はこの地球のエネルギーだ。
見えないけれど、確かに存在する…
籠坂峠峠が近くなってきたところで
クロツグミが歌を歌っていました。