子供のころは
秋が嫌いだった。
寒がりだったわたしは
葉を落とし始める街路樹や
ショーウインドウの中のコートなどに
寂しさや、切なさを感じていた。
春はいつ来るんだろう…。
次の命の季節だけを待ち続けた。
新宿で生まれ育ったわたしは
秋が
どんな風にやって来るのかも
知らなかったのだから…。
どれだけ空が高く青いのか
野山はどんな風にして
有終の美を飾るのか
それはやって来る。
めくるめく
錦
フジヤマミュージアムの
民族博物館
移築された古民家は
小明見の、
宮下住宅だという。
江戸時代の建物。
この季節の風物詩
柿暖簾は
いかにも、日本的な原風景。
中に漏れる光と
柿暖簾の影
知らないのに
懐かしいのは