これにて
富士山はお山を終います。
あっけなくやって来た
8月26日
吉田の火祭りの日。
日本三大奇祭のうちの一つに
数えられている。
八匹の猫と暮す
山中湖のチハルさんとともに
金鳥居通りに到着すると
最後の松明に
点火するところに間に合った!
まだ、空は明るい。
やがて、帳(とばり)が降りて
山小屋の明かりも
星のように浮かび上がる。
なにやら、人集り。
ご神事が始まったようす。
御旅所の近くでは
実はこれは
諏訪神社のお祭りなのだ。
鎮火祭り
すなわち
諏訪の水徳を持ちて
ご神火を鎮めるのだという。
麒麟の看板。
11時くらいまで
燃え続けるのだそうだ。
ここにも
火なる鳳凰と
水なる諏訪の龍
そしてマナカの麒麟が
ちゃっかり配置されていた。
6時過ぎ
火祭りに向かうわたしたちの目の前に
現れた富士とその空は
アメリカ人と結婚されたチハルさんは
『世界十数カ国の方たちが、うちからの富士山を見たけど
もう、絶賛するのよ。
世界一美しいって!』
そうなのよね。
富士山そっくりな山は
世界中にあるというのに
なぜ、
世界一美しいと
皆が感じるのだろうか?
美しく
美しく
己の形を意識しながら
鎮座するおやま。
今年も
道開き0630
と
山終い 0826
崇め尽くし
称え尽くし
なおも尽くせぬその御姿とともに
また季節を越えてゆこう。