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詩人と版画家と 富士 0526

驚いた!


版画家の、棟方志功と
詩人の、草野心平が
1965年に
『富士山』をテーマに
コラボしていたのね…



 「赤富士」 

 カーニバルだ。
 いろんな雲の。

 象のようなニューギニアのような。毛刺の大たぶさのような。
 飲んだくれて横になった李太白のような。

 紫に朱にオレンジに。ところどころは薄墨に燃えるサルビヤに。

 その雲たちの列のましたを。
 赤トンボの編隊が進んでいる。

 そして向う。
 ピカソの赤富士。


ひゃーーー
『カーニバル』!

シンクロしましたなあ…

(って
勝手に興奮しちょります)(^ ^)


詩人は
『富士山』という
そのものの、詩を書いていました。

それがもう…

わが、忍野村の春の風景
そのものだったのです。

草野心平

『富士山』




『川面(づら)に春の光りはまぶしく溢れ。そよ風が吹けば光りたちの鬼ごつこ葦の葉のささやき。行行子(よしきり)は鳴く。行行子の舌にも春のひかり。

土堤の下の
うまごやしの原に。自分の顔は両掌(りようて)のなかに。ふりそそぐ春の光りに却つて物憂く。眺めてゐた。

少女たちは
うまごやしの花を摘んでは巧みな手さばきで花環をつくる。それをなわにして縄跳びをする。花環が円を描くとそのなかに富士がはひる。その度に富士は近づき。とほくに坐る。 

耳には
行行子。頬にはひかり。』


わたしが、この草野心平の詩を読んで、舌を巻いたのは

ウグイスなどではなく『行行子』を主人公としたこと。

これはね、オオヨシキリという、鳥の名だ。


毎年、河口湖の湖畔などで
営巣するが、
初夏の風物詩でもある。

まさしく
春の水辺の
主人公でもあるからだ。

そして
赤字の
『うまごやし』って
なんなの?

調べれば

クローバーのことだった。

わあお!

今朝
待機した、富岳風穴駐車場の脇で

うまごやしの
『四つ葉のクローバー』を
発見したのだった。




ものすごい、偶然???

いやいや

全てが、必然でしたよね。



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