日々の営みの中の
シンプルな、祈り。
朝日、夕陽を拝みながら
月、星に願いをかけ
祈る。
わたしたちの祖先たちが
当たり前のように行なっていた
祈り。
豊穣をもたらす虫たちに対しても
たくさんの祈りがそこにはあった。
繭飾り。
これは、餅米などで繭の形を作る。
道祖神まつりの奉納笊。
『養蚕満足』と記されている。
馬鳴菩薩曼荼羅(めみょうぼさつまんだら)
中国において蚕神にたいする民間信仰を背景に成立したという。
そうして
繭を食べてしまうネズミ封じのための
猫の護符は
以前、三つ峠のお話でも書いたのだが
この展示て、猫は最重要キャラクターだった。
猫の護符は
各地の養蚕農家では
なくてはならないものだったらしい。
ほかにも、
検索したら
上州の養蚕農家に残される
こんなにたくさんの、猫神の護符。
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他にも
蚕の繭の豊作を願うための祈りは
北辰信仰
つまり、あの妙見信仰と結びついていたり
当然のことなのだけど
あの、倭文(しどり)神社(織物の神)からの護符なども
こちらには展示されていた。
天の虫を育て
その繭から糸をとり
それを紡ぎ
布を織る
養蚕、
機織り
という
営みはなにか特別なものなのだろうか?
冒頭の、それを思い出す。
『養蚕は天の神が人間に与えた神聖な仕事だとも記され、蚕が特別な虫とみなされていたこと。』
そうして
この展示の最後には
未来に結びつく
ステキなサプライズが残されていたのです。
天の虫のおきみやげ
とは…