また、
新しい雪が積もった。
富士山の乾(いぬい)の原生林
青木ヶ原樹海の
ガイドの当番日。
朝
ひとりで森に抱かれる。
木々に積もった雪が
風とともに舞う。
風に舞う
雪片…
初めて見た。
カケスの声だけが響く
鎮まりかえった森に
生き物たちの息吹を見つけた。
そのまま利用する
野生動物の足跡。
四本指、
一直線に前足と後ろ足が重なるのは
キツネだ。
そんな足跡にクロスする
人の遊歩道を跨ぐ
小さな足跡を見つけた。
リスの足跡。
この写真の右上方向に移動する。
前足よりも
後ろ足が前方向に着地。
跳び箱のように。
いつもの切り株は
すっかり、モンスターのようだ。
やがて、ご機嫌な
カラ達の歌が聞こえて来た。
いのちの森のひかり。