先ほどの『天神山』を
ここの鳥居の前には
富士山方向に移動すると
富士五湖地方には何処にでもある
山ノ神神社がこちらにもありました。
お稲荷さんよりも
はるかに多い、山ノ神神社。
それは、この地方は昔からあまりお米が採れず
富士山の溶岩や火山灰で
田畑に適していない痩せた土地が多かったことに由来しているようです。
山仕事に従事する男衆が多く
野良仕事よりも山仕事、
薪集めや炭焼き
富士山をぐるりと取り巻く山々は
そんな自然の恩恵の宝庫でもあったようです。
だから
いたるところに『山ノ神』は祀られています。
祭神は
『大山祇尊(オオヤマツミノミコト)』
先ほど、貴船神社のお話に出てきた
あの姉妹…
磐長姫と、木花咲耶姫の父君でもあります。
ここには、見事な藤の古木があり
『山ノ神のフジ』と、地図にも明記されています。
山ノ神は、かつては手厚く大切にされていたのでしょう。
しかし
現在は、電気とガスの普及により
薪炭というエネルギーを得る役割を
山は、果たさなくなってしまった。
それから人は
山ノ神に祈らなくなってしまいました。
ここの神社に
初めて足を踏み入れたら…
白衣観音?
白龍に左右からサポートされている様子は
右龍がいにも、左龍がいにも、
というご神歌がある
山中湖の諏訪明神、豊玉姫尊を彷彿させます。
こんな小さな祠に
置かれていたのです。
上部には
全く放置された感じの祠あり…
ここには集中的に
イタヤカエデ、ケヤキ、エノキなどの
巨木が点在していました。
と、言うことは
ここは数百年もの間
やはり、大切にされてきたのだ…
近年になって急速に
時代の流れに翻弄され
放置されてしまったのでしょう。
ここの鳥居の前には
すでに道路が出来て
かつての参道は完全に塞がれています。
この右手には道路があり
すでに高架下の暗い空間になってしまっています。
さらにその下には
桂川!
高架下を流れる
と
水の神
この流れはさらに
日本の祈りの本質へと
誘ってくれるようです。