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富士山の神さま その三

『金色姫』???
富士山の神さまのお話なのに
だれ?それ?

そう思った方もいらっしゃったと存じます。

『富士山の祭神論』に
金色姫が突然現れたこと、

わたしは思わず声をあげそうになりました。

2013年の10月に
わたしは『たまたま』のchiaさんから
初めてそのお姫さまの名前を聞いたのですが

金色姫』は
養蚕、つまりお蚕さんの神さまなのです。

それが、なぜ?

金色姫さまって何ものなのか?
まず、過去記事を読んでくださいね。
さて、
先日からご紹介している
『富士山の祭神論』に戻ります。

第九章  金色姫

        金色姫は赫夜姫かそれとも木花開耶姫か

こちらでは、金色姫と富士山の関わりにおいて、やはり20ページも費やしております。

前出の『麻と絹』の記事には、金色姫伝説のことが書いてあるのですが、およそ全国にある『蚕影(こかげ)神社』の大元は、茨城県つくば市神郡にある『蚕影山大権現』ということです。

そこに伝わる縁起に出てくるのが
この『金色姫』です。

でも、不思議なことには
ここの神社の祭神は
『わかむすびの神、はにやま姫の尊、
(ごめんなさい、変換できず…)
木花開耶姫命』となっているんです。

ん?

お蚕の神さまに、コノハナノサクヤ姫?

いったい、どうなっているの?

少しお話を前に戻して
17世紀初頭くらいまで
富士山の仙女であり女神であった
なよ竹の赫夜姫(かぐや姫)が
なぜ木花開耶姫に取って代わられ
富士山を降りたのか

そのお話の最後に

驚くべき記述がありました。


『飯盛山略縁起』の中の赫夜姫

忍草村の北東にある飯盛山(高座山)の飯盛山大権現は、中殿にわかむすび、左右は、はにやま姫、木花開耶姫の三神を養蚕の神として祀られてきたと伝承されている。
『飯盛山略縁起』の内容は、次章で紹介する養蚕の神・金色姫を主人公とする金色姫譚と、金色姫が実は赫夜姫であるとする金色姫後日譚からなる。

ひゃー!
つながる、つながる
つながりまくるのですが、
もうすでに
頭がごちゃごちゃになっています。

この金色姫伝説には
確かにかぐや姫伝説に共通する部位があります。

まず、金色姫が継母に埋められて
土の中からピカピカと光っていたこと。

それとどちらの姫も、機を織る、つまり織姫だったことです。

そして、どちらも
神仙思想に彩られた大陸の匂いが漂います。


赫夜姫➡金色姫

ここまでは良いとして

ではなぜ?
金色姫➡木花開耶姫
となったのでしょうか?

こちらに関しては

『養蚕生活圏は、富士信仰文化圏と符号しており、富士山の祭神である木花開耶姫が養蚕の祭神となっている例が多い』

ということで
なんとなく、納得しました。

さらには
『富士山の本地』(延宝八年 (一六八0)刊)の金色姫後日譚には

『金色姫は大日如来と同定される』

とあるそうで

だんだんなんでもあり
の様相になってきました。

それにしても!
また高座山がでてきてしまったのは
びっくり仰天でした‼

出揃ったかな?

いえいえ
最後にさらに仰天なお話をしたいと思います。


(金色姫の記事を書いた2013年10月に
撮った夕暮れの富士山。

やっぱり、
金色姫っぽい?)










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