塩山を車で
玉宮に向かって車を走らせていた時
それはあった!
きゃー!
寄りたい、寄りたい!
今まで何回か横を通ったことがあったけど
今日はどうしても
確認したかった。
何を?
差出の磯
という、何だか有名らしい突っ崎があり
昔むかし
この甲府盆地が湖だった時
重要な場所だったらしいのだ。
サシデのイソ!と叫んで車を停めて、と頼むわたしに
友人はいつものように呆れて
それでも付き合ってくれる。
サシデのイソ!
サシデのイソ!
こんなところ
何かあるの?
あるのよ!
(でも、何が有るのだろう。)
何だか確信めいたもの有り。
階段を、上に向かってかけ上がる。
ただの神社だ。
差出磯大嶽山神社、と言うらしい。
大山祇が主祭神。
だから石尊
天狗の羽団扇。
ふつうだ。
でも
何か、もっと奥深い何かがありそうだ。
去年の今頃、すぐ近くにある
塩ノ山に登った。
シオノヤマという。
塩山(エンザン)の地名の元となっているそうだ。
シオノヤマはシオンの山なのか?
四方の山から来ているのだろうか。
どちらにしても
意味深だ。
シオンの山はわたしの妄想だけど
その山の山頂に
古今和歌集のある歌の石碑があり
その歌に出てくる塩ノ山と
差出ノ磯が気になり
すでに一年たってしまった。
『しほの山 差出の磯に住む千鳥
君が御代をば 八千代とぞなく』
(この古今和歌集に出てくる句が
国家、君が代のベースになったらしい。)
この日
いよいよ
サシデのイソへ!
サシデってなに?
なんでイソなの?
なんでここが重要なの?
そこにある秘密はなんなのだろう?