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ココロの旅 「翔ぶうさぎ」

24年も前の話を

いきなり書こうと思ったのは

何故なのかもわからない。


ただ

先週の1月9日に

犬の散歩の最中に


また午年がやってきた。

漠然と過去のことを思い出したとき


「書かなくては」

と思いついたに過ぎないのだが。


わたしはその1月9日という日が

24年前にブラジルから帰ってきた日のような気がするのだけど

今となっては調べようもないし

それがその日だからといって

なんの意味があるのだろうか。


大切なのは

ここからのような気がする。



ピラニア釣りなどして真っ黒になって帰ってきてわたしは

すでに正月がとっくに終わり

あわただしく皆が働いている会社の中で

完全に浮いていた。


いつものように喧騒を取り戻しているビジネスの波に

わたしは完全に乗り遅れていた。


生き馬の目を抜くようなファッションの世界で

4月に行なわれる

秋冬のコレクションの生地選びはもう始まっていたし

デザイナーたちは、デザイン画の最終決定に余念がない。

わたしはといえば

頭がまだコパカパーナの夏気分でいるのだ。


冬の渋谷のスクランブル交差点で

信号が変わった瞬間に

コートなどを着た全ての人が無表情にわたしに向ってくることに

恐怖すら感じるようになってしまった。


海外に行って帰ってくると

いつもそうなってしまうのだけれど

日本人が嫌いになってしまうのだ。


なんで無表情なんだ?

なんでみな同じような服を着ているのだ?

なんで子供たちは踊っていないのか?


たかだか二週間くらいの海外旅行なのだが

そこである意味「かぶれて」帰ってきてしまうわたし。


でも

現実とのギャップに

日本に帰ってくるといつも落胆してしまう。


わたしは誰?

何者?


その日本のシンボルともいえる

スクランブル交差点では

ほんとうに立ちすくんでしまう。


このひとたちは

誰?





話しは遡るのだけど

リオデジャネイロで

最後の日に

少し変わった店を見つけ

今思うと、現地では珍しいニューエイジショップなのだったけど

そこで小さなクリスタルのペンダントを買ったのだった。


そしてそれが全ての

始まりとなるのかもしれない。


「翔ぶ兎」


「翔兎」というニューエイジショップが代官山に出来ていた。

その前の年にできたのか

その年(1990年)に出来たのかは今となってはわからないのだけれど。


クリスタルなどまったく興味がなかったのに

ブラジルで購入したそれがきっかけとなり

クリスタルがたくさん飾ってあるその店が

気になって入ってみた。


そこで

ある本を手に取ることになる。


そこから

わたしの人生は

大きく

方向転換をしていくことになる。


今でも覚えている。


それは

1990年

1月18日。


パリ
モンマルトルの
「ラパン・アジル」
跳ぶ兎


(本文とは関係ありません)

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