横浜からいらした姉弟さんと
ウィーンから来たYさんをお見送りして、
待たせていた犬たちを連れて
彼らのお楽しみの時間に移りました。
この日、5月2日は
富士五湖地方、どこも混んでいて
犬たちが安心して遊べる場所を考えたら
アソコしかありませんでした。
北富士演習場。
GW中は解放されていて
土煙を上げて他県No.が入っていったので
なんだか、やめようかという気になって
安全な、
恩賜林を歩くことにしました。
これは花ではなくて
胞子嚢なのだけど、
富士山から溶岩の流れたあとの
霧が深いこの辺りだからこそ
見れるものなのです。
たくさんの黄色い花。
ミツバツチグリ??
草木瓜(クサボケ)です。
秋の実を、焼酎につけると
香り高いお酒になるらしいけど、
まだ一度も作ったことがありません。
こんなに花が咲いているのなら、
秋に来たら
さぞかし実が収穫できるかも。
今年はやってみようかな…
驚いたのは
こちら。
筆竜胆(フデリンドウ)です。
リンドウといえば、秋の花だけど、
小さな小さなこの花は
『スプリング エフェメラル』
春に真っ先に花を咲かせるの。
わたしが初めて名前を覚えた
自然に咲くリンドウの花。
こんなに、たくさんの群生を
初めて見ました。
ここは人工林と言いましたが
実は土壌には、もともとの植物たちの種子が埋没しているので、
安定してくると、もともとの植生に戻るのですね、
なんだか幸せな気持ちになりますね。
妙に光ってる木があり、
ヒメシャラや
ナツツバキなど。
ツバキに似た白い花を咲かせるので
『ナツツバキ』
ヒメシャラもそれを小さくしたような花を咲かせます。
この花が咲く頃になると、
わたしはガイドの繁忙期に入ってしまい、
ついぞ、ここには来れなくてなってしまいます。
この日はここにも
ミツバチやマルハナバチの仲間の羽音に満ちて
人が植えた木も、自然界に役立っているのを感じました。
ここも富士山であり、
平安時代に噴火して、流れた
『剣丸尾溶岩流』の上なのです。
富士山の懐に抱かれて
自然の回復の速さや
懐の深さを、改めて思います。
さらに、千年後、
ここはどのような森となっているのかしら。
令和最初の八十八夜に
そんなことを思いました。