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Channel: トヨタマヒメ富士日記
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女神の作りし“ポットホール” 1117

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女神は時として
美しくも壮大な
変化をもたらすのだ。

大地母神は、
とめどもなく
そのカタチを変えて行ったりする。


大室山、と呼ばれる火山は
各地にあるのだけど、

伊豆の大室山は
少し特別な存在なのだね。



四千年も前に
この
伊豆の大室山は噴火した。


神話の中では
富士山の木花開耶姫の姉とされる。

そうして
大室山の山頂には
石長比売(イワナガヒメ)が祀られている。

果たして
それは、
どこから来た???

その
女神が作りたもうた
溶岩台地に、この日はいます。




伊豆の大室山へ行ったのは
やはり
4年前の5月の事でした。


この時は
ロープウェイで山頂まで上がったけど、

この山が、どのようにして出来て
伊豆地形を塗り替えて行った事など
微塵にも知らなかったわたし。


今回は、
真面目な
ジオパーク研修会ですので、
ジオジオなお話を、たっぷり聴けそうで…。



私たちが、富士山のネイチャーガイドだと知ると
スペシャルなガイドさんが待機してました。

ブラボー!!!


“山ちゃん”です。
かなりなベテランさんのようです。



歩き始めて、最初は
“タブノキ”の話。

この木は富士山北麓には無いので
わたしにとっては、
『初めまして』の木。


暖地性の常緑樹。
いわゆる、照葉樹林です。

照葉樹林帯は
現在、日本では0.06%しかない、貴重なものなのだそう。

このタブノキの落ち葉が
鉄分を海へと供給して
それが藻を潤し、
その藻を食べるお魚を育てる、
のだそうです。

つまり、
照葉樹林、万歳!であって

黒松ばかりを植えては
豊富なお魚相は育たないのだと。

タブノキ、
ご立派!ありがとう😊



やがて
今日のメインのスポットへと
山ちゃんに連れられて行きます。


この、
谷の奥の奥に
くだんの
“ポットホール”があるのです。


かなりな道なき道を経て
ここにたどり着けるの。



15年前に
山ちゃんの仲間たちが発見したそうで…




うわっー!

なんなの?
この、真っ黒い球は???

かんのん浜の
『ポットホール』!!!




11名でここを訪れて、
この、球が動く画像を納めたのは
わたしだけだった!!!

褒められました〜〜(^。^)


四千年前の噴火のあと、
波が、侵食して
侵食して
この風景を作り出した。

その中でも
波が削った溶岩の中で
繰り返し
繰り返し
波が洗って
まん丸になったのが
この、
ポットホールで。

もう、これは
奇跡なのだわ。



大島が見える。


1986年の噴火の際に
山ちゃんの友人がここから撮った写真を!


こういう時
わたしたちは少々羨ましい。

富士山噴火の歴史には
このような写真が無いからね。


そうして
大室山は広大な伊豆の大地に
その安山岩質熔岩を流し続け、

このような
『城ヶ島』の景観を作り出した。



柱状節理
と呼ばれる
六角柱の景観を!








まるで、
龍の背のように
海に伸びる
大室山の熔岩…。




獅子岩です。


こちらは
板状節理。

見事です。




キラッキラの光…


おなごり惜しいのですが
ここで、山ちゃんともお別れして

宿泊施設へ移動します。


なんと
なんと、

目の前が
愛しの、大室山…。


(大室山の画像はお借りしました)



この女神のエネルギーを感じながら
この晩は眠りにつきました。






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