365日
自然は毎日
変化して行きます。
青木ヶ原樹海、
7月20日の
樹海の事件簿です。
あれ?あれれ?
『バラバラ事件』
大変だ、大変だ〜!
探偵、ももが嗅ぎ回ります。
嗅いだことのない
このスースーする匂いはなんだ?
フジゴヨウ(ヒメコマツ)の松ぼっくりが散乱し、
松ぼっくりの中の松の実だけが
綺麗に食べられています。
こんなにキレイに仕事が出来る犯人は…
リスだな、
探偵ももの推理はいかに。
『追い剥ぎ事件』
大変だ、大変だ〜!
リョウブさんの皮が剥かれています!
皮を剥かれたあと。
こんなにキレイに剥くことが出来る犯人は、
クンクン
シカだな。
『食い逃げ事件』
ツルアジサイの葉っぱが食べられてる‼
だけど、
虫が食べたんじゃない。
虫なら、葉っぱを落としたりしない。
そして、ほら、
半分に折ると、重なるよ。
ある、動物の仕業だな。
クンクン
犯人は、
ムササビだ〜‼
『抜け殻事件』
大変だ、大変だ〜!
なんだこれは⁉
おっと
樹海に蝉はいないんじゃなかったっけ?
そう、
土が無いんだから。
じゃあ、
大量に落ちている、これはなに?
見上げてごらん。
この蝉の抜け殻みたいのは、
厳しい冬の間にハリモミ新芽を守っていた
『芽鱗』という、芽を守るためのキャップだったんだ。
そうなの?
じゃあ、事件じゃあ、なかったんだね。
なあんだ。
ももが生まれて初めて見る花が咲いている。
クンクン
これはなあに?
『ヤマホタルブクロ』
食べていい?
ダメ。
ももはまだ、見たことがないよね。
お尻が光る虫だよ。
美味しいの?
うーん、
多分、食べられない。
チェッ!つまらないの。
そんなこというんじゃないよ。
なんだかお腹が空いてきた。
おうちに帰ろう、帰ろう。
新しい事件があるかもしれぬのに、
スタコラと車に戻ろうとする、
探偵ももであった。