いよいよ四社めぐりの最後
秋宮へ。
諏訪大社下社といわれる
春宮と秋宮は
甲州街道と、旧中山道の分岐点、
昔から交通の要所にあったわけだ。
松本から何度もナビを入れ直しても
甲州街道に連れて来られてしまい
旧中山道を何度も交差しながら
御射山神社に連れて行かれたわたしたちは
古代の神官たちの聖なる道を行かされたわけだ。
秋宮に到着する。
ここも昨日は神嘗祭。
この日は『全国諏訪神社連合大会』だという。
三年前の11月、友人の取ったホテルは
ここの隣の敷地だったので驚いた。
そんなこともあるのだ。
ここは、わたしが高校生の時
美術部の合宿の帰りにバスで寄った場所。
この大注連縄が印象的で
諏訪大社というのはここひとつなのだと
三年前まで思い込んでいたのだった。
だから、この秋宮だけ
わたしは人生で三度目に訪れたことになる。
ここの出雲型の大注連縄は13m
日本で一番長いのだそう。
そう、
ここもまた、拝殿のみで
本殿がない。
拝殿のうしろにある一位の木がご神体とのことで
これもまた縄文の匂いがする。
諏訪明神と神杉のセットは
精進湖の諏訪神社を彷彿とさせる。
あそこも、ここも
富士山ー白山
の、レイライン上にあることの不思議。
下社のご祭神は
建御名方神(たけみなかたのかみ)
主祭神は、妻であるヤサカトメ
そして、タケミナカタの兄のコトシロヌシは、下社にのみ祀られる。
八坂
八重
ここでもまた、八!
しかも、スサノオの八である。
こんな記述もあった。
『下社は、タケミナカタ神の妃神・ヤサカトメノ神が主祭神で、家庭運・結婚運をもたらすパワースポット。
下社秋宮は観光地としても有名な場所ですが、多くの人の息吹で守られている聖域です。
立地的にも、霧が峰の龍脈が留まる龍穴(大地のエネルギーがみなぎる場所)のパワースポットです。 』
そう、
龍穴!
山中湖の諏訪神社から汲んできた
富士のお水の最後に残したものを
この御柱に御つなぎする。
一の柱
二の柱に。
(三と四は、拝殿の奥にあるので入れない。)
そして、
子安社に。
建御名方神の母
奴奈川姫を祀る。
奴奈川姫と建御名方神の像
(画像はお借りしました。)
この姫さまは、いつも“玉”を持っている姿で描かれる。
うーん
豊玉姫とウガヤフキアエズとダブるなあ。
(山中湖の諏訪神社の祭神は、建御名方神ではなく 豊玉姫)
それに
高校生の時にここに来たと言ったけど…
美術部の合宿は、糸魚川まで行き
親不知、子知の海岸でスケッチ
白馬で宿泊して
帰りは松本城に寄ってから
この秋宮に御参りしたのだった。
このルートは
なんだか不思議だ…。
たくさんの、底の抜けた柄杓が奉納されていた。
安産祈願だという。
流石に、諏訪の神は、水の神でもあり
女性は
お腹の中に、羊水という海を作り
赤子を育てるのだ。
全ての女性は
海を内包する女神でもあるんだなあ
海と 産み
MEGAMI
UMI
お土産屋さんで
『専女八幡』という名前だった。
また、八???
ここでお土産を買うことにして
中に入って、名前の読み方と、由来を聞いて見た。
すると
目の前に八幡さまがあって
『専女の欅』という御神木があるのだという。
ここに車を停めなければ、ぜったいに気がつかなかった!
いって見たら
これまた、ものすごい大木で…
千年の欅‼
失礼いたします…。
うわっ!
なんだか
かってにリバース‼
梶の木があった。
諏訪のご神紋は梶の葉。
根が五本が下社
合計八となり
女神を感じる、と教えてくれたのは
座間神社で出会った、yukkaさん。
(彼女が蜂の話をしてから、また八、八、八…が始まったんだ!)
それにしても
生まれて初めて、梶の木をみたかもしれない。
へえ〜
美味しそう〜!と友人。
ちよっと待って
調べてみる、とわたし。
待って、待って
あ、やっぱり桑の仲間だ!
と言ったとたんに
じゃあ、食べられるね!と
友人は食べてしまった。
あま〜い‼
すると、実は食べられる、と書いてあった。
安心して、わたしも味見。
秋の日に、
なんだか嬉しいプレゼント。
そして
お昼を回ったので
秋宮のすぐそばの
『神楽』というごはん屋さんで昼食を。
神楽の名は
あの神楽殿からつけたのだろう。
しかし
諏訪の神楽は、残念ながら
途絶えてしまったという。
御柱祭という男衆の祭りは残った。
申年と寅年
六年後
再びあの森から御柱となる木は
あの道を引かれ
あの坂を落とされて
この社、あの社の
御柱となるのだ。
しみじみと味わった。
信州の旅の話も
あと一回で完結します。