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Channel: トヨタマヒメ富士日記
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瑞雲に導かれて

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国道20号線を

諏訪に向かってひたすら走る。

北北西に向かうわたしたちの
正面より左側に太陽が輝き

見たことも無いような
不思議な雲がずっとそこにはあった。

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たくさんの存在が
待っていてくれるのを
密かに感じていたんだ。


原村村役場、とカーナビに入れたのは
阿久遺跡と入れても登録が無かったから。

ナビを頼りにどんどん走る。

やがて
視界が開けて
八ヶ岳が眼前に広がる!

わあ~
八ヶ岳だ!
八ヶ岳だ‼

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ここで、あることに気がついた。

友人の計算通り
すでに5時が近づいている。

役場には5時までには到着しそうにはない。

困った!

役場で聞けば、なんとかなるだろうと甘く考えていたので。

他の情報をなんとかスマホで検索する、

そうしたら
八ヶ岳美術館に阿久遺跡の展示があることを突き止めた。

原村村役場をリセットして
八ヶ岳美術館にゴールを設定した。

今思えば無謀だ。

村役場も、美術館も
公共の場所は、大概、5時で閉まってしまう。

その時、4時59分。

そこから15分もかけて
八ヶ岳美術館へ向かった。

何故、そうしたのか
その時はわからなかった。

実際、もう美術館は閉まっていたし
今思えば、阿久遺跡は村役場の方が
はるかに近かったのに。

こんなところに何があるの?

現代彫刻などが点在する美術館の敷地内で
いよいよ夕陽が沈みそうな光の中
友人はすでに諦めている。

わたしも
よもや、これまで
的な感覚があった。

でも、それは諦めでは無い。

この空気
この地場

ここに今居ること。
それで何故か満足してしまう。

しかし
思わぬ方向に
事態は展開する。

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突然、

美術館からふたりのおじさんが出てきた。
なにやら村役場の職員か、
美術館員のようす。

わたしはすかさず
捕まえた!

『すみませーん。阿久遺跡に行きたいんですが、どこへどう行けばいいんでしょうか?』

ひとりのおじさんが詳しいようで
道のりを教えてくれた。
それが、やはり村役場まで戻らなくてはならない。
しかも、村役場からも一度では覚えられないくらい複雑な道のりだ、

もうひとりのおじさんは
阿久遺跡に行ったことが無いのだ、という。
でも、ラッキーなことに
帰る方向がそっちだという。

後ろからついて来て、といって下さって
お礼を言って案内していただく。

なんという
お導きなの?

ありがとう~
おじさん~!


でももう
陽が沈んでしまうよ~

急げ
急げ!

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いつも何だかこういう展開だ。

良い子は真似をしないでね!




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