館内にある幾つかのTVでは
先ほどの地震のニュース速報がテロップで流れた。
『この地震による、津波の心配はありません。』
Ｍ５．６
最大震度５弱
震源地は茨城県南部
震源の深さ５０ｋｍ
東京の大半が震度４から３
山梨県もほとんど３だ。
連休明けの首都圏を襲った地震、
さぞやみなさま驚かれたのではないかしら？
さて
気を取り直して
室内着に着替え
わたしは生まれて始めての
岩盤浴なるものを体験することにした。
ここでは岩盤浴をストーンスパと呼び
幾つかの特徴のある部屋に別れていて
ロウリュウなるイベントも一日数回開催されるのだという。
ストーンスパスパランド内藤
マットを持って部屋を回る。
連休明けということでどの部屋もすいていた。
わたしはここが気に入ってしばらくの間堪能してみた。
『岩塩温室 光彩
天然ミネラルをふんだんに含む岩塩<左>、翡翠（ひすい）・瑪瑙（めのう）・ローズクオーツを混ぜたカラーストーン<右>、奥では麦飯石とゲルマニウムの岩盤浴が楽しめます。』
岩盤浴を楽しんでいる間も
不思議な感覚に包まれた。
あの、大磯の海岸のような石の上
しかも
石和で岩盤浴…
やだね～
またイシとイワづくしじゃないの。
ロウリュウなるイベントは次は14時から。
しかし、友人はサウナをすべて回り
岩盤浴はいいや、リラックスルームにいるね、という。
２時間ほどこのスパランドに滞在して
あとはどこかでランチを食べて帰ろうというのだ。
仕方なく
極楽のような岩盤浴もそこそこに切り上げて、近くのお寿司屋さんに向かった。
デトックス後のお寿司はどれもこれも美味しくて、久しぶりのおしゃべりも弾んだ。
もう時計は３時を回っていた。
どうする？この後。
友人が言うので
昨日電話で話して一笑に伏された
あの提案をおそるおそるまた言ってみる。
諏訪の原村の縄文遺跡
行かない？
すごいんだって。
縄文前期、日本最古のストーンサークル
祭祀場後だって！
30万個の石を使った環状遺跡で
それはもう…
あきゅう遺跡っていうんだよ、
名前も変でしょ？
ね
行かない？
例の
あれだ。
みずほ通信さんの展示で見つけてしまった
都留市の『牛石遺跡』
それをさらに調べていたら
辿りついてしまった
現在のところ最古で最大の石の量を使った
ストーンサークル！
そしてなんと
諏訪という場所がミステリアスでしょ？
友人はまたしても
わたしの提案を一笑に伏した。
今から諏訪なんか行ったら
２時間かかるよ。
５時になって日が暮れちゃうよ。
帰ってくるのは８時だよ！
それでもいいよ。
(そんなことはありっこない、と内心思った。ここならなら一時間で到着するだろう。友人は行くのがイヤでそんなことをいっているんだ。）
わたしはスマホで検索していたその
『阿久遺跡』がどれだけの
これまでの縄文観を覆す大発見だったかの文を
とうとうと読み上げた。
それにね
こんな土器がでてきたんだよ。
これ、不思議だよね？
日本のじゃないみたい。
わたしたちが知っている縄文土器と
明らかに異なるこのフォルムに
わたしは心を惹かれ
どうしてもこの場所にいってみたくなってしまったのだ。
本当～？
誰かがまた100円ショップかなんかで買った壺を埋めて置いたんじゃないの？
悪態をつきながら
観念したように
友人は、
じゃあ、行くだけいってみる？
と言う。
言い出したらこいつは聞かないのだ、と言わんばかりに。
やった～！
カーナビに
『原村村役場』とセットして
(そこへ行けばなんとかなりそうだ。）
20号線を
一路、
諏訪へ‼
さあ
どうなることやら…