七夕の日って
どうして毎年
雨なんでしょう。
青龍ちゃんを運転しながら
chiaさんが言う。
わたしも昨日
同じことを考えていたのだ。
天の川が見えたことは一度もないですよ!
全くその通り。
今日は雨の中
国道20号線を西に向かっている。
古い名は
甲州街道だ。
まっすぐ行けば
諏訪湖につながる。
もちろん
今日はそこまで行かない。
7月7日は七夕さまなので
織姫さまとご縁が有るらしいchiaさんと
どこか七夕さまと関係が有る所へ行こうね
って
約束をしていた。
織姫さまとの関係は
以前、『たまたまの不思議』
という記事で書いたけど
現在三歳になったMくんを授かった時、
宇宙の中にポツンと鳥居があり
そこに『織姫神社』と書いてある、
そんな夢を見たのだそうだ。
さて
何故、7月7日は毎年雨か曇りなのか。
何故なら
大抵の年は、まだ梅雨が明けてないからだ。
旧暦で七夕のご神事をされる神社も有るみたい。
旧暦の七月七日は
新暦だと八月上旬にあたり
空には天の川!
織姫の彦星
ベガとアルタイルも空に輝く。
そうなんですねえ、
とchiaさん。
それでね、
今年の旧暦七月七日は
8月2日なのよ。
そう言うと
西湖、龍宮祭じゃないですか!
彼女は叫んだ。
わあ~
本当だ!
chiaさんは、富士吉田、明見の生まれで
西湖にお嫁に行った。
お舅さんは地区の区長さんだったとき
龍宮祭のご神事の世話人であったそうだ。
そこから
龍宮の話し。
最近わたしが調べた龍宮の話しを
何故かずっとした。
雨乞いの神様として
江戸時代より遥か昔から
大切に大切にされていた場所だったこと。
それは、人が生きて行くのに
水が大切だったからだ。
桑畑も、作物も
雨が降らないと干上がってしまう。
だから
雨を降らせてくれる龍神さまは
人々の畏敬の念を一心に集めた。
昭和41年
西湖をあの災害が襲うまでは。
台風による山からの鉄砲水で
西湖にあった二つの部落は
壊滅的な被害にあった。
水は何もかもを押し流した。
家々、桑畑
家財道具の何もかも。
このあたりの生業の中心であった
養蚕、すなわちお蚕さんを飼い
繭を作ることを
この年を境に
続けられなくなり
国が与えた樹海を切り拓いて作った移住地で
民宿村として生まれ変わることを選んだ。
水道が整備され
蛇口をひねれば水が出てくる。
民宿村に来るお客さんたちは
明日も晴れれば良いと願う。
それから50年
いつしか
雨乞いの龍神さまは
忘れられ
樹海の奥にひっそりと眠る。
そんな話しを
ずっとしていた。
何故
この話しが出て来たのだろう。
それは
これから
行く場所に
実はつながって行くことに
そのときは気が付いてはいなかった。
何もかもは
意味があるのだろう。
さてさて
私たちは
何処へ行くのでしょう。
続きます。