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ココロの旅 「白と黒の出会う場所へ」

今宵は満月とあって

しかし満月の時間は日本時間で13:52



大体が満月って

太陽と月の間に地球が入るわけなので

真夜中の満月って有り得ないのかな?



大概

「今日は満月です」という日って

月が昇るとすでに少しひしゃげた月となっていて

昨日のほうが満月っぽかったってありませんか?



長々とごめんなさい。

なんでこんな話しをするかっていうと

13:52に、わたしはこの地球の日本の富士山の北麓で

お山を眺めていたのだけど

あれ?

地球の裏側って

ブラジルではなかったっけ???

そう思い出したのだ。

(正確には日本の裏側は太平洋か大西洋の海にあたるのだと思う。

忘れてしまってごめんなさい。でも

裏側はブラジルというのは、けっこうよく言われる話である)



わたしはまたしても

24年前の話しが中途半端に終わっていることを思い出した。



1990年の明けた元旦

リオデジャネイロ

コパカパーナの北の浜で

今思えば「カンドンブレ」の儀式を行なっていたところで

話しは終わっている。


そこからの続きのお話しです。




ポルトガル語で「救世主」を意味する

「サルヴァドール」に行く便が取れなかったわたしたちふたりは

次の候補地であった

「マナウス」に行くことにした。


アマゾネス州マナウス!

それは鈍行の国内線しかとれずに長い旅となったけれど

人生でも指折りの面白い旅のひとつになった。


16世紀にポルトガルが街をつくり

その後のゴム景気に支えられたこの港は植民地時代の

いわゆる「コロニアルスタイル」のオペラ座などの建物で

観光地としても魅力的だった。

でもわたしたちはそんなものよりも

インディオの文化や奴隷として連れてこられたアフロ・アメリカノスの

根底にあるエネルギーに触れたかったりしたのだ。


「アマゾン川」


またしても

「川」などだということに、書きながら気がついた。


そうして

このときに行った「マナウス」という場所は

ネグロ川(黒い川)

ソリモンエス川(白い川)が

合流したあと

何キロか交わらずに二つの流れに分かれてやがてアマゾンとなる

という

非常にこの地球でもダイナミックな風景を目の当たりにすることができる場所だったのだ。



合流地点
左、ネグロ川
右、ソリモンエス川


黒と白!


対岸まで何キロかあるこのアマゾンの中流にある港は
川というより海のようだ。


ここからわたしたちは
「ピラニア釣りツアー」をチャーターした。
小さなボートでピラニアを釣りに行くのだけれど
この合流地点まで行かなくてはならない。



生まれて初めての釣り
しかもピラニアだ。
これはもちろんエキサイティングな経験だった。
ピラニアは釣ったあとも生命力が強くボートの上で飛び跳ねて
人が噛まれることもあると聞かされた。


ボートのおやじと彼とわたしで
二十数匹釣ったと記憶している。
わたしが吊り上げたのは
たった一匹だった。


にわかに黒雲がたちこめて
おやじが命からがら釣りもそこそこに港に帰ったのを覚えている。
何しろ
川にはドラゴンが棲んでいて
ボートが転覆すれば、食べられてしまう、と青ざめておやじが話してくれたのだ。


「ここではない。
ここではなくて少し離れた場所の話なんだが・・・」
強調するおやじの話に
わたしたちは余計に怖さを増したのを覚えている。


獲ったピラニアは
あのときはから揚げにしてくれた。
けっこう美味かった。
地酒のピンガ(サトウキビの蒸留酒)やビールの友といった感じ。



マナウスではこれと同じ
ピラニアの剥製をお土産に買って帰った。
この獰猛そうな顔つきが
友人たちに評判が良かったことを覚えている。
しかし湿気のある日本では、半年ももたずにカビが生えて捨ててしまった。


これはとても印象に残った
「ピラルクー」という世界最大の淡水魚。(中央)
鱗の一枚が靴べらになるくらいでかい。
そんな大きな魚なのに、白身で美味しかった。
マナウスではおもにこの魚ばかり食べていたような気がする。




このあとわたしたちは
リオデジャネイロに戻り
またコパカパーナの海岸で海水浴をして真っ黒になって
東京へ帰るのだが


改めてこの旅を思い出すと


やっぱり
水の旅


しかも
「白い川と黒い川」の合わさるところへ
何故行ったのだろう


感慨深く思い出される。


でもこの時点では
北海道も屋久島も
天河も
伊勢も出雲も
行ったこともなく
考えたことも無く

そして富士山に登ったことも
興味もなかったのだ。


そして
龍のことも。





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