本堂にたどり着く。
このとき
沈み行く夕陽のひかりがとても綺麗に
この伽藍を染めていく。


富士山に来てからは
お寺にあまり興味がなかったのに
ここへきて
なんだかご縁が出来てしまったのか・・・
この諸行無常感が
なかなかいいね。
うわ!
なんだかものすごく懐かしいものを見つけた。

タイとか
ネパールとかインドに旅をしたことがあり
そこでいつもお目にかかっていたものだ!
「御仏足石」
台座を見ると
インドのサルナートの日本寺院から寄贈されたとある。
サルナート!
今度はわたしが叫んだ!!!
「わたし、ここ行ったことあるよ。
ここでダライラマ14世にあったの!」
20数年前の記憶がいきなり甦ってきた。
「へえ~。すご~い。なんで?どうやってですか?」
「う~ん、たまたま!」
「あはははは~!!!」
本当に人生はたまたまの連続で出来ている。
このようにふたりして
「引接山西方寺」という読み方もわからない明見のお寺で
サルナートから寄贈されたという「仏足石」の前にいることも。
(サルナートは、インド のウッタル・プラデーシュ州 にある地名。ワーラーナシー (ベナレス)の北方約10kmに位置する。釈迦 が悟り を開いた後、初めて説法を説いた地とされる。初転法輪 の地。仏教 の四大聖地 のひとつ。鹿 が多くいたことから鹿野苑(ろくやおん)とも表される。)


この日はキリストの生誕日だというのに
この西方寺では
ブッタの大地を思い出していた。
「遥かなる天竺」
やがては全ての宗教は垣根を越えて
ひとつになるのだろうな。
ダライラマ14世さまも、著書で同じ事をいっていた。
そういえば代々のダライラマは
チベットでは「観世音菩薩」の化身だと信じられている。
こんなふうにして
「富士の鬼門」の旅は終了した。
来年は
「裏鬼門」
水めぐりにはじまり
星山観音へと続くのだろう。
そこはなんと「機織」の神さまであるともいう。
するとめぐりめぐってまた
織姫さまなどに結びついてしまうのだろうか?
いやいや
来年の話をして
鬼に笑われないようにしないとね。
(とりあえず、完)