さあ
スワの旅のお話
急ぎます。
諏訪湖を正面に
諏訪神社下社秋宮を背に建っているこのホテルは
山王苑といいます。
温泉好きの友人が六月に偶然申し込んだお得なクーポンで
11月で切れてしまというので
慌ててやってきたわけです。
でも
この時期がタイミングだったのでしょう。
大島研修の日程がすでに決まっていたのですが
10月の台風で大島はものすごい被害にあい
きっと来年に延期になるだろうと思い込んだわたしは
ここの週の火曜と水曜に諏訪行きをセットしてしまった。
そうしたら
「大島にお金を落とすことが支援につながる」
そう考えたNPOが予定通りに研修を決行。
だから
明日から大島!(早い~~~!)
それで
急いで
この濃い旅の話しを綴ります。
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諏訪大社四社巡りをしてからチェックインするはずだったのに
上社本宮まではほぼ予定通り。
ところが前社でわたしが「ここだ」と思い
どんどこ山を登り始めてしまった。
普通であれば禁足地となっているであろう諏訪大社の「ご神体山」である「守屋山」
そこがもうコンクリートの堰堤で川の流れを変えられ
植林され、廃車の山でゴミだらけ。
その上山頂にはイワクラが祀られているはずなのに「工事のため通行止め」
降りてきたときには夕方4時になっていました。
そうして
「北斗神社」という急な階段が続く神社に魅かれてそこも寄ってしまった。
ので
秋宮と春宮に寄る時間がなくなってしまった。
宿に着いたときはもう真っ暗だったので
食事をして、お風呂に入り
明日のために早く布団に入ったのだけど
なんだか眠れなかったのです。
明け方うとうとしながらカーテンを閉め切った窓の外から
光が透けてきてゆらゆらしているのです。
(まるで、おいでおいでをしているみたい。)
なんだろう?
カーテンを開けてみると・・・
なんて素晴らしい夜明け。
この場所は下社秋宮から上社と臨む諏訪湖のほとり。
つまり
有名な「お御渡り」は本宮からここまで、まっすぐに諏訪湖の結氷で盛り上がり
男の神さま(上社)が女の神さまのところへ(下社)に渡ってくるのだと考えられてきた。
じっさいはそんなロマンティックなものではなく
もっと面白いお話があるのだけど
その話しはまた後で。
友人はまだ寝ていたので
一人でお風呂に行ったら
この風景を独り占めの貸切!
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(お風呂は一階にあるので、部屋のほうが眺めがよいですね)
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守屋山方向からの朝日!
朝食を済ませ
お風呂に行った友人を待つ間
一人で秋宮をお散歩。
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わあ!
この大注連縄を見て
16の時に夏の美術部合宿で糸魚川の帰りに寄ったのが
ここであったことがわかったのです。
このときにこの画像をアップ。
この大注連縄!
これはウン十年前のわたしの記憶にも残っていて
「諏訪大社=大注連縄」だと思い込んでいたのです。
ところが上社にはこれがない。
代わりにケヤキの巨木と御柱!
だから昔立ち寄ったのはここではない、と思ったのです。
ここにこの諏訪大社の秘密があります。
諏訪大社のご祭神は「タケミナカタ尊」ということになっていますが
その神は出雲の神
だって、大国主とヌナカワヒメ(姫川の翡翠の女神)との子供なんだもの。
ところがそれ以前にはここには土着の民がある神を降ろす祭祀をしていた。
その神が「ミシャグチ」あるいは「ミシャグジ」と呼ばれる
おろちであるとか、石神であるとか考えられている。
その祭祀の中心にあるのが、洩矢、とも 守屋、とも 守矢ともいわれる氏族。
だから、上社には出雲系のこの「大注連縄」が無いんです。
こちらだって、二つの蛇が絡み合っているのを模したものと考えられているのですが
どうやら「五穀豊穣」や「子孫繁栄」の象徴になっているようです。
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朝の清清しい光の中
巫女様がお掃除。
しかしこの大注連縄は
あくまでもこちらでも「神楽殿」の装飾であり
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本殿はこのとおり。
上社と似ているつくりとなっています。
ただ
ここにも「御柱」
みごとな御柱が四本お社を囲んでいます。
このあと「春宮」へ
春宮にも少し小さい「大注連縄」がで~ん!とありました。
しかりやはり「神楽殿」の前です。
そして
春宮の左側の道を登ると
有名な御柱祭の「木落とし坂」
そしてさらに登ると
そのまま
「和田峠」の文字。
なんだか出来すぎてないですか?
だれかが用意周到に考えたルートのように
何もかもがつながり
上手くいってます。
さあ
いよいよ
和田峠に登ります。