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Channel: トヨタマヒメ富士日記
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『忘れられた 龍たちの話 』フジ三龍王〜その六

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今日もわたしは

西湖の龍宮洞穴へ二度行った。

もちろん、ガイドの仕事で。

午前中は
俳句を作る会のみなさまをお連れして。

午後は、明日のツアーの下見。


写真は撮らなかった。

午前中は
俳句を作るみなさまのご案内で
龍宮鳥居をくぐり
セノウミ神社の参道の真ん中で
『雨乞い』の話をした。


『かつては、ここの洞穴の中のお水をお借りして、雨乞いをしていましたが、昭和四十年の足和田災害で、ひとつの部落が丸ごと流されてしまったあとは、
人々は、雨乞いをやめてしまいました。
水道も完備されていつでも水か使えるような時代になると、
いつの日か、人々は龍神さまに祈ることを忘れてしまったのです。』



そのあと、
歩き始めて…

わたしはあることを理解した。

そうだ、
そのためにこの土地に呼ばれたのだ。

わたしの役割…

人と共に働いてくれた
龍の話をすること。

忘れられたその話の
語り部となるために
わたしはこのようなことをさせられているのだ、と。


この西湖にある
『龍宮洞穴』が
わたしのホームグランドとなったのは、何故か。

あまたいるガイドの中で
ここまで連日訪れる輩も
わたしをおいて他にはいないだろう。

(あ、でも
フジ三龍王の話のきっかけとなった
僧侶の資格を持つというAさんも
連日、龍宮洞穴で出会っている。
彼もまた、同じ役目を背負っているのかもしれない。
本人は、それとは知らずに。)

きっかけとなった
この日のブログ



西湖の龍宮洞穴のお水と
(二十年前まで、ここにはお水があった)

富士山二合目の氷池白大龍王のお水と
(こちらも昔はそうであったのだろう)

足和田山の榛名池のお水と
(現在は濁っているそうだけど、湧き水はこんこんと出ているそうだ)

三箇所のお水は
龍王のお水。

白大龍王が雌龍で
榛名池が雄龍。

そのお話は、こちら
フジ三龍王〜その三『ハルナ池の正体』


では、
龍宮洞穴は?

こちらは完結した
白と黒の
ツインの龍であるらしい。

だから、ここ、龍宮洞穴のお水は
単独でも、雨を降らせることが出来るのだろう。


氷池白大龍王へも
五年間、連続で行くこととなり

初めて行った訪れたあと
西湖龍宮洞穴へ向かう国道の上に出た
祈(うけい)の雲は

{2CF57867-C30B-49FD-B784-6EADFBB9E63C:01}

優しく
柔らかい
白き雌龍の姿だったのかもしれない。



わたしもまた
忘れていた。

20世紀の東京で生まれ
台風や大嵐は
忌み嫌うものであり
出来れば、逸れて欲しくて

運動会や遠足の前の日は
明日は晴れることを祈る、

人生の半分を過ぎて

ここ、富士山の北麓に住居を構えて

自然ガイドなどして日々を過ごしているけど

それこそ

前前前…前世からの
龍との約束を

今、ここで
果たしているのかもしれないなあ、って。



人生とは

かくも、不思議なものだ。


(来週、榛名池へ行きます。
これも、それも
龍との約束を果たすためなのでしょうか?)




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