Quantcast
Channel: トヨタマヒメ富士日記
Viewing all articles
Browse latest Browse all 5679

キムンカムイに逢いたくて 1113

$
0
0

『ハタ・フェス』っていうの

富士吉田で、やってるらしいよ!
どんなのかなあ⁈

Sちゃんが教えてくれたそのイベントは
織物の町、富士吉田が
数年前から行っている繊維関係のお祭りみたいだ。


その話を、例の悪友にしたところ

あんなの、傘ばっかりだよ!
つまんないよ、といって
相手にしてくれない。

傘ばっかり、とは
織物の町である富士吉田が、特に得意としてるのは
傘の生地だから、その展示の先入観でもあるのかしら?

で、
昨日の晩
悪友からまた電話あり

『明日ヒマなんだったら、
『クマ棚』見に行かない?
籠坂にたくさんあるらしいよ〜。』

うーん

別にわたしだって、ヒマな訳ではない。

家の模様替えとか、
畑の片付けとか、

休みが仮に半月続いたとしても
一日ヒマで何をしようか困る日なんて無い。

だけど、
『クマ棚』は、魅力だ。


クマ棚をご存知ない方のために説明をすると
ニホンツキノワグマは、
ドングリなどの木の実が大好きで
秋になり、木の実が実るころになると
木に登り、枝を折ってその実を食べるのだけど、その食べ終えた枝を、お尻の下に引く。そして次から次からへと枝を折り、
クマ棚と呼ばれる棚を作るのだ。

クマ棚があるところ
イコール、クマがいるところだ。

あわよくば、クマに会えるかもしれない。

表題の『キムンカムイ』とは
わたしが、アイヌ語で『クマ』の意味、と思い込んでいたのだけど
ちゃんと調べたら
キムンはアイヌ語で『山』
だから
『山の神』の意味だという。

山の神=クマ
という図式も成り立つので
これは、ステキだ。

あの、ネイティブアメリカンの
メディスン・ホイールにも
クマは重要なファクターでは無かったかしら?

{5474FA94-BA47-4031-BCAB-5E6B431056C9:01}

クジラ  水辺に住む生き物
イーグル  大空を舞う生き物

大地に生きる生き物  
はふたつあり
バッファローと
グリズリー(灰色熊)

わたしは、
バッファローは、野山、
グリズリーは、森に生きると考える。



おお
クマよ。

一度、あって見たいものだ…


と、言うわけで
結局、のこのこと、出掛けてしまう。



籠坂峠とは
山梨県と静岡県の境にあり
山中湖から籠坂を越えて
須走に抜けるのが、その峠の名だ。

そこには
加古坂神社という
鎌倉時代初頭に斬首された
藤原光親という人物を祀る社があり

{5FB6D3D4-30B4-4B2F-84D2-7910D12C3EE0:01}

ここの話も書きたいのだけど
それは、
色々な話とリンクしてくるのだけど
今日は、自然そのものにフォーカスすることにするので、スルー。


{B9F1CE8F-FD66-4D6A-9CAE-ACEBB402E3B3:01}

今日は、わんこたちと
自然の息吹を感じる日。
野生動物の気配は
彼らがいち早く、感知してくれるので。

{9496A3F5-9763-4850-BC59-966A568DADEF:01}

いきなり
鹿の痕跡が!

左、鹿の角研ぎ痕。

右、ミズキの皮を喰べた痕。


{E37ABA56-7A0F-4ED2-BDCF-99E1CAEAFDAB:01}

落葉広葉樹林。
こんなところに
熊棚はあるのかも。


ところが

鹿の骨が散乱しているのを発見!

{38B98554-DA3C-40C9-839E-C454CA503378:01}


牡鹿だ。

{874694A9-E72A-4FCE-803E-1A976DE78B56:01}

鹿の足の骨を
犬山が咥えて行く。

天然の、オヤツなのだ。


おーい、
わんこたち、待って〜!

{CB458413-60B0-4177-A7B6-CF55964AEFCD:01}


さらに登って行くと
開けたところに出る。


{07857E27-9786-4E8B-9ADA-79ADF05387B8:01}


朝は晴れていたのに
このとき、富士山に雲がかかってしまう。

手前、矢筈山
左、大根山。
ダイコンじゃないよ、オオネ山と呼ぶ。


それにしても
なんて豊かな森なんだろう。

木の実だらけ!

{902CBE35-8A62-48EB-8410-1248BBBA2759:01}

{F6AE173B-1B9A-488D-974B-558A2C9E73B2:01}

メギ。
別名、コトリトマラズ
または、ヘビノボラズ
鋭い棘があるので。

{FB392907-F243-435B-80FC-FEDF8323BB20:01}

ノイバラ


{B5C23755-F562-495F-9328-E26C1D7479A3:01}

ガマズミ


そして
{88244CC3-3841-4A0F-933C-C04957B61E16:01}

マユミは
本当に綺麗だ。
この写真ではわからないと思うけど

落ちているその実を撮った。
{84F13CF8-4F92-40E2-AAE3-13D11813772A:01}

ね?
なんて、可愛いの?

で、
ねえねえ、これ
そうじゃない?

ミズナラの木の
真ん中あたりの枝が不自然に折れていて
青い葉が乾燥している。

そうだよ、きっと!


{BA6A3F8B-8B37-40BE-97E7-B0C375525710:01}

熊棚???


{EA835A2D-C72C-42A4-9EA6-0E72D46B07CF:01}

この木も、そう。
自然に茶色くなった周りの葉と
真ん中の不自然な枝…。


{0C4E6A18-412A-44D5-9FC2-ED846713163B:01}

(こんな風にして、熊は結構細い枝も登る。全て、実を食べるために頑張るのだ)

こちらから画像をお借りしました

豊かな森には
キノコにも出会う。

もう、シーズンは過ぎたけど
どっこい、こんな出会い…

{C48B7973-4AE0-41A0-A567-915C6E4C4DE2:01}

ツチグリは
地上に落ちた星!


{E4AA912F-B15F-4251-A055-7DB77F94BBF3:01}

キツツキの巣穴のある倒木を
分解するのは、こんなキノコ。


{4CF83F9C-E296-48D2-934D-E4B2C1FB4C00:01}

この森には、
カジカエデの実生も多い。

この葉は
諏訪大社の神紋に使われている『梶の葉』よりも、こちらが近いような気がする。


うわっ‼

{70C759E7-0BA6-4C6F-B3BB-EAA5EC5EE93F:01}

最後に出会った
この栗の木。

これは見事な
熊棚!

うーん
熊ちゃん、いないかなあ…


気がつけば
すでに坂道を下っている。

矢筈山の山頂を越えてしまったのだ。

富士山…


{71CA3069-90E4-4343-B669-4DC604748DE4:01}


デカイ!

この辺りで、引き返そうと思う。


花鶏(アトリ)の大群が
空を過った。


シベリアからやってきて
この豊かな森で
冬を過ごすのだろう。


富士山の懐に抱かれて
お腹いっぱい、食べて
(赤い実は、ほとんどが野鳥の糧となる。
そして、カラマツの実、モミの種…)
春まで過ごしてお行き。

熊の大好きな
ヤマグリも、
ミズナラのドングリも
ミズキの実も
今年は豊作だった。

たらふく、
母熊も小熊も
食べることが出来たのだろうか。

産まれて始めての冬を
小熊は、母親に抱かれて眠る。

豊かな森よ

キムンカムイ
山の神を
守っておくれ。























Viewing all articles
Browse latest Browse all 5679

Trending Articles