『オーラの見方を教えてあげるよ。
誰でも、見えるようになるから』
あっさりと
梓 ちかほさんは
おっしゃるのです。
連れて行く、と仰った場所の理解をせずに
自宅から、徒歩で
とんでもない聖地へと
案内をして下さろうというのです。
ご自宅から、三分も歩かぬうちに
なんにも無い、山肌を登り始めた、
梓さん。
鹿柵があり
それを簡単に開いて
さらには
どんどん、登って行きます。
すると
言葉を失うような
奇妙な風景が
わたしたちを待っていました。
(わたしは何故か
龍宮洞穴を思い出しました。
そそり立つ
奇妙な石の数々。
数億年前から
いのちをつないできた。
石も、岩も
もともと、同じもの。
あなたは、複合的存在で
それ以上でも
それ以下でも
ありませんよ。
なんだか
わかりかけていたような気がします。