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Channel: トヨタマヒメ富士日記
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アノ 『峠』ノコト その一 『三つ峠はみづとうげ]

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あの峠は不思議だ。

なぜ、ここまでわたしたちは
あの峠に翻弄されているのだ。


たかが
富士山ビューで名高いだけの
あの峠。


初めてその名を聞いたのは
20年ほど前だろうか。

富士吉田のバイアー、前田氏が
『昔は、三つ峠に登ったもんですよ。
富士山を遥拝する縄文遺跡があったりするんです。』
などと、教えてくれたのだ。

縄文遺跡???

その話は、わたしの心を捉えた。



が、しかし
その後は、
すっかり忘却の彼方に沈んでいた。


富士山の北麓に移住して13年


三つ峠に登る機会は四回、五回ほどあったけど

その、縄文遺跡なるものがどこにあるのかも、わからないでいる。



それが、ここへ来て
急上昇だ。

『立春のツルへ』の旅の途中
コンパスでぐるりと円を書くかのごとく
三つ峠を支点として
その軌跡に行かされていることに気がついた。

三人で。

その三人とは
山中湖のルカさん
明見の生まれのchiaさん
そしてわたしなのだが

お二人とも
三つ峠が気になる、気になる
以前から、ことあるごとに
おっしゃっていたのだ。


山ノ神神社とイワナガヒメが気になると言っていた、昨年末のルカさんは

三つ峠を調べていたらね

神鈴権現
犬神
猫神
とよ

っていうのが出てきたのよ!

といって
わたしはそれをそのままメモしておいた。

そのときは、検索してもそのキーワードでは出てこなかった。

ところが
立春の前日

chiaさんがこんなブログさんを見つけてくれて
グループラインに送ってくれた。



三ツ峠は『みづとうげ(三峠、水峠)』と呼ぶ。私の西桂町


http://3touge.blogspot.jp/2010_05_01_archive.html?m=1




そのときは余りにも深みにはまりそうで
読まないでおいたのだけど


改めて、読ませていただくと
次から次へと

そのときのキーワードがすべて出てきて
つながっていったのだ。

すると
ますます
この場所の不思議さが
浮き彫りになって来た。

どこから初めて良いものやら
わからなくなってきたのだけど

まずは、
こちらのブログさんの
以前わたしが住んでいた
河口(昔は川口村)からの三つ峠のお話から。


『文化3年(1806)、川口村絵図から三つ峠を眺めてみる。
三つ峠への道は描かれていない。
御巣鷹山、茶臼山方面への道がある。これは大幡への道につながっていると思われる。
この絵図において三つ峠と毛無山は 明らかに異なる山である。
また御巣鷹山も区別されている。
三つ峠が三山の総称とはされていないことがわかる。
描かれる道は主要道である。
山道は、今も昔もいたるところにある。
三つ峠への山道がないわけではない。
しかし、
神鈴権現への道は描かれていない。
三峯とは、三つの岩を持つ三つ峠のことであることは周知の通り。』

{760017C2-E162-48E4-AA4F-7359BE988312:01}


さらには

つぎにわたしたちが追っていた
河口湖の『筒口』のキーワードが出てきた。

筒口とは
河口湖に存在する
水の吸い込み口
すなわち
『渦』のことなのだ。



『三つ峠を囲む人々は、どのように三つ峠を眺めていたのだろうか?
大幡では水を意識し、水峠と考えていた。
西桂では岩を意識し、三つの岩、三峠と考えていた。
では、河口湖ではどうだろう?
河口湖では三つ峠の山頂を臨むことはできない。
筒口から吸い込まれた柄杓は、三つ峠の方角から昇る。
それぞれの地域の情報は共有された。
それらが融合し水峠でもあり三峠でもあり、『みづとうげ』と呼ばれることとなった。
この過程の中に御巣鷹山、木無山の考えはない。
現代になり国道8号線(旧)が御坂峠を抜ける。
天下茶屋を通る道である。
山頂を目指す登山の歴史。
三つ峠も楽に登ることが可能となる。
三つの岩や水の源である信仰が忘れ去られる。
三つ山とは、御巣鷹山、開運山、木無山との考えが発明されることとなる。
三つ峠山内の石造物に目を向けていただきたい。
それらはどこに存在しているのか。
そして奉納者は誰なのか。
信仰のあった時代と信仰がなくなった時代。
三つ峠に対する見方そのものが変わってしまったのである。
現代においては、地名辞典や山梨県が解説するように
『三つ峠とは、御巣鷹山、開運山、木無山である』ことは受け入れなければならないかもしれない。
しかし200年前においては、
三つ峠とは、水峠であり三峠。『みづとうげ』と呼んでいたのである。(と思う)』


この方は
あくまでも
三つ峠は、御巣鷹山、開運山、木無山の三つを指すのではなく
三峰と呼ばれる三つ峠山があったのだと主張している。


{5D393067-2195-4F0A-856F-F96BC9ED17A0:01}

(富士を遥拝する、三峰、神鈴権現)



そうして
『みづとうげ』と呼ばれていたのだと。




さらにはつぎの謎解きへ

続きます。

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