この日は箱根神社や
九頭竜神社といったポピュラーな
いわゆるパワースポットへは行かずに
まず、浅間山
そして阿字弁財天と朝日弁天山
などなど
かなりなマイナーな場所へ行ったのは
なぜだったのかしら?
そして、
天気が良ければ
箱根神社の奥宮のある
駒ヶ岳に登ろうか、などとも話していたけれど
浅間山山頂の時点で
すでに曇ってきたので
全くのノープランとなった。
何故だかわからないけれど
『大涌谷に行きたい』と言い出したわたし。
友人は、成人してからもなんども大涌谷にには行っているのだし
それは両親を観光に連れて行って
例の、『ひとつ食べれば寿命が7年伸びる』との曰く付きの
温泉玉子を食べさせる目的だったのだという。
『あんなの、ウソだよ』
案の定、友人はそう言ってなかなか行きたがらなかったのだが
芦乃湯三碑巡りがあまりにもつまらなかったためか
三碑巡りの後には
カーナビを『大涌谷』にセットしていたらしい。
早くわたしの興味を満足させて
富士山に帰ろうというのだ。
その途中に
友人は、山肌から噴気が上がるのに興味を持って
その時だけ写真を撮っていた話はすでに書いた。
やっとたどり着いた大涌谷は
想像通りの観光地で
駐車場料金520円を取られる上に
観光施設が軒を連ねている。
わたしは小学生の時に来たことがあるけれど
まったく覚えていなかったので、
興奮した。
正面のひときわ高いピークは
冠ケ岳というのね。
そして
冠ケ岳の左に見えるなだらかなピークが
神山。
これがただならぬ山らしい。
4万年もの間、なりを潜めていた箱根山は
突然、3千年前に、大規模な水蒸気爆発を起こしたのだという。
1時間沈めると
有名な温泉玉子が出来上がる。
たくさんの観光客が
みな、この玉子を買い、その場で食べていた。
一流の観光地のようだけど
噴火がいざ始まったら
これほど観光施設が集中している火山も珍しいそうで。
最近はジオパーク指定をとったので
箱根山のなりたちなども丁寧に説明書きがあるのに
目を止める観光客は少ない。
友人は車で待っているといいわたしは1時間ほど
ひとりで、このアの神と対峙する時間が持てた。
最後の最後に
なんて高いの?
なんて美しいの??
富士山だ
富士山だ
富士山だ
あなたのところへ戻るよ。
大涌谷の白い石を
ポケットにみっつ
忍ばせて。
それにはどんな意味があるのだろう。
わたしは
(たぶん)エネルギーの運び屋。
その石が行きたいところへ
運んで行く。
上州本家本元の
浅間山のみっつの石とともに。