先日、ご夫婦で
妙高の笹ヶ峰高原に行った
Hさんご夫婦が
遊歩道で、クマの母子にあったと
写真を見せてくれた。
一昨日アオバトを見に
大磯に一緒に行ったご夫婦だ。
わあ~いいなあ!
かなり近くで目撃できたらしく
スマホのカメラで撮ったのに
鮮明に撮れていた。
彼らは、クマの研究者たちのグループとも懇意にしていて
クマの目撃情報は、暗黙のうちに教えないことにしているのだそうだ。
これは、
クマの目撃情報を行政が知れば
行政の担当者は、動かざるを得ない、
すなわち
人里の近くであれば
駆除活動をしなくてはならないから。
『そんなの!危ないじゃないか‼』
『人を襲ったら、どうするんだ!』
『そんな、危険な動物、殺してしまえ!』
でしょ?
目撃情報をその市町村の役場などに伝えたら
危ないのは
クマなのである。
先日、苔の本を探しに行った図書館で
面白い本を見つけてしまった。
『ジビエを食べれば[害獣]は減るのか』
野生動物問題を解くヒント
著者 和田一雄
かなりベタな本だ。
友人たちに見せたら
うわあい、読ませて読ませて!
と、興味深々だ。
内容は…
野生動物保全研究60年の集大成! 野生動物の肉を食べる、いま注目の「ジビエ」。全国的に増えすぎたシカ、イノシシを食べて減らす“害獣”駆除として期待が高まっている。しかし、「おいしい!」だけで、深刻な野生動物問題は解決できるのか。60年間、国内外の海と山の動物をつぶさに調べてきた著者が、難問を解くヒントを初めて明かす。貴重な写真・図版多数掲載。 |
こちらの和田一雄氏は
シカの研究者である、丸山直樹氏とともに
オオカミ再導入の促進派である。
丸山教授と言えば
日本オオカミ協会の代表のかただ。
くだんのクマの研究者の吉田研究員の先輩に当たる方で、わたしも何度かセミナーに参加させて頂いた。
この方たちとわたしの決定的な違いは
この方たちが、オオカミを日本の自然に復活させるべく、近隣からニホンオオカミに近いDNAを持つ野生のオオカミを導入しようとしているのに対して
わたしは、オオカミは生きていた、というビジョンを持っていることだ。
そんな荒唐無稽なこと、と
学者や研究者は一笑に付すだろう。
それでもいいのだ。
今は誰もわかってくれなくても
わたしはそんな未来を選択するのだ。
さて
久しぶりにオオカミ再導入肯定派の著書に出会ったので
わたしは楽しくて仕方がない。
結構辛口の、愉快な本である。
野生動物たちの未来は
わたしは全然悲観していないのだ。
むしろ
ヒトたちの未来のほうが
悲観的かもしれないのである。